ADX-Sをネットワーク経由で使う
組み込み
無線
はじめに
非常にレイテンシの小さい音響信号配信プロトコルとして、ROCがあります。ここでは、このROCを用いてFT8信号をIPネットワーク経由で無線機(ADX-S)とやり取りする構成を紹介します。
やったこと
roc-vadによるROC仮想デバイスの作成
まず、ホスト側でROCの仮想オーディオデバイスを用意します。送信側は次のように作成しました。
$ roc-vad device add sender -r 48000 -c mono --fec-encoding rs8m --resampler-backend speex --resampler-profile low受信側は、以下のようにデバイスを追加し、ROCのストリームにバインドします。
$ roc-vad device add receiver
$ roc-vad device bind <device index> --source rtp+rs8m://0.0.0.0:10001 --repair rs8m://0.0.0.0:10002 --control rtcp://0.0.0.0:10003wsjtxによるFT8信号の送受信
WSJT-Xの「設定」→「オーディオ」から、入力と出力のデバイスに上で作成したRoc Virtual Deviceを指定します。設定が正しければ、通常と同様にウォーターフォールが表示され、FT8の送受信をネットワーク越しのADX-Sで行えるようになります。
